世にも恐ろしい「ビタミンB3不足」
そこで研究者たちは、ハムスターの食糧を「小麦」と「トウモロコシ」に分けて実験を実施。すると結果は、一目瞭然でした。
「小麦」を食べたほとんどのハムスターが子どもを離乳させられたのに対し、「トウモロコシ」を食べたハムスターのほとんどは、自らの子どもを食らっていました。
また別の実験では、ハムスターの1グループのトウモロコシにビタミンB3を加えました。すると、ビタミンB3を摂取したハムスターのグループにおいて、子どもの共食い行動がなくなったことが分かったのです。
ハムスターの共食いは、人間が農地をいたずらに拡大する以前にはみられない行為でした。確かにこのハムスターの異常行動はおぞましいものですが、そのきっかけとなった行動が私たち人間のものであることを忘れてはいけません。