
Point
■懐かしの名曲に合わせて軽快にダンスをする、オウムの「スノーボールくん」が10年前にネットを賑わせた
■改めて彼を研究すると、自らステップを考案するなど、より人間に近いダンスの感覚を持っていた
■人間と共通する「5つの特徴」がこうした動きを可能にしている
曲に合わせてノリノリで踊れるオウム「スノーボールくん」は、かつてネットを賑わせた人気者だ。
そんなダンスのキレに見惚れた…かもしれない研究者がオウムを改めて調査したところ、ダンスだけでなく、ヘッドバンギングなどの動きも可能なことを明かしている。さらに彼は、教えてもらった動きだけでなく、自らステップを考案することもできるというから驚きだ。
研究は「Current Biology」に掲載されている。
Spontaneity and diversity of movement to music are not uniquely human
https://www.cell.com/current-biology/fulltext/
人間顔負けの「ノリノリ」
この発見から分かるのは、音楽に合わせて自発的に体を動かすのは人間の専売特許ではないということだ。
オウムのように一定の認知能力と神経のキャパシティを持つ動物にも、同じことが可能らしい。
スノーボールくんがネットを賑わせたのは、10年前にYoutubeにアップされたこの動画。バックストリート・ボーイズの音楽に合わせて、軽快に体を揺らすその姿のインパクトは絶大だった。
実はこのスノーボールくん、動画が流行した当時にも研究対象となっている。当時の研究では、まるで人間のような「ノリ」にスポットライトが当たり、そこから人間の音楽性の発展へのヒントを探ろうとした。
人間以外の動物にはみられない動きをみせるスノーボールくんに、当時の研究者らは驚かせられたが、今回の研究でも彼は再び研究者らを驚嘆させた。
彼は、研究者らがこれまでに見たことのない動きを披露していたのだ。それはつまり、彼が自分自身でダンスを創作したことを意味する。
決して飼い主がレパートリーを追加したわけではないのだ。