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世界初の多次元量子テレポーテーションに成功 (3/3)

2019.08.26 Monday

前ページ勘違いされがちな量子テレポーテーション

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どうやって実験しているの?

気になるのは、このワケのわからない実験をどうやってやっているのか、という点でしょう。量子もつれは、現在は比較的簡単に作ることが可能です。

一般的な方法は、ホウ酸塩の結晶に、紫外線レーザーをぶつける方法です。この方法を使うと、1つの光子が結晶で2つの光子に分裂します。この分裂した光子は、エネルギーや運動量を一定に保って対照的に分かれて飛び、両者が区別できないもつれ合いの状態を作ります。

Credit:NANOELECTRONICS

このもつれ状態の光子は、さらにそれぞれの光子がとり得る経路によって量子状態をデータ化しています。この光の経路は3本の光ファイバーとして考えることができます。

量子実験では、1つの光子を3本の光ファイバーに同時に配置することが可能です。これによって3つの量子状態を、データとして取り扱うことができるようになり、同じく3本の光ファイバーに分けた、もつれ関係にある別の光子へ状態をテレポートさせることができたというのです。

3つのパラメータを転送できるということは、3次元情報を量子テレポーテーションで取り扱うことができたということです。

実験図。Credit:Yi-Han Luo/Quantum Teleportation in High Dimensions

これは原理的には、3次元だけでなく、もっと多次元の情報も扱うことも可能だといいます。

高次元量子システムは、量子インターネット実用化の重要な一歩となるだけでなく、結果的に量子コンピューターで扱える情報容量を増やせる可能性も秘めています。

さっぱり何をやっているのか、わからない研究ですが、いずれ社会に実装される時が来れば、そのすごさを実感できるように成るのでしょう。たぶん。

世界初!「量子もつれ」の画像撮影に成功

reference:phys,s-graphics/ written by KAIN

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