「謙虚さ」とは「自分を正しく見極める力」だった
調査の結果、「謙虚さ傾向」に高いスコアを示した被験者は、自分の強みや特技について控えめに過小評価する傾向は見られませんでした。さらに、そうした強みや特技が、自分を特別な存在・地位に結びつけると考える傾向が弱かったのです。
要するに、謙虚な人とは、自分自身の長所を特別だと認識する一方で、それが必ずしも自分を特別扱いさせるものにはならないことを理解している人のことを指します。
リアリー教授は「謙虚さとは、言い換えれば、他の平均的な人に比べて自分の立ち位置を正確に見極める能力がある人のこと」だと指摘します。そのため、謙虚な人は、自分がどんな能力に長けているか、何をすれば上手く行きやすいかなどを自分自身で理解しているのです。
さらに、リアリー教授は「謙虚な人は、長所以外に多くの欠点や弱さが自分にあることを自覚しているので、他人からの特別扱いや賞賛を期待していない」と話します。
自分自身を正しく見極められる人こそ、「謙虚な人」と呼ぶべきなのかもしれません。