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歴史ミステリー。先史時代に勃発した「トレンス渓谷の大戦争」の謎に新たな手がかり (2/2)

2019.10.18 Friday

前ページ人骨は「戦闘用に訓練されたプロの傭兵」だった

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なぜ起きた?「トレンス渓谷の大戦争」

死者数に比べると武具の数は圧倒的に少ないのですが、これは勝者が敗者の武器を戦利品として持ち帰ったことによります。出土した武具は、おそらく戦闘中に川底に落としたことでそのまま今に残ったようです。

出土した人骨/Credit: Antiquity

そして今回、人骨の歯に含まれるストロンチウム含有量を分析した結果、戦死者にトレンス渓谷周辺の出身者はおらず、同地から数百kmも離れた中央ヨーロッパ南部の出である可能性が高いと判明したのです。

以上の結果は、現代的な通信や移動手段もなかった紀元前13世紀という時代に、大規模な軍隊や移動手段が社会的に組織されていたことを証明しています。

それでも、なぜ古代人がトレンス渓谷を戦場に選び、何を賭けて争ったのかは未だに不明なままです。「トレンス渓谷の大戦争」はなぜ起きたのか、今後の動向を見守りましょう。

消えた娘たち。先史時代の墓地が明かす「人類不平等」の闇

reference: zmesciencedw.com / written by くらのすけ

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