4:SNS映えする(かも)青緑色で蛍光ピンクの絵が描けるホットケーキ
材料(約4枚ぶん)
ホットケーキミックス粉(200g)、卵(M1個)、牛乳(200ml)、紫イモパウダー(20g)、油(適量)
作り方
まず断っておきますが、これは失敗ケースです。ホットケーキミックスと紫イモ粉を混ぜ、卵を入れて混ぜ、牛乳を加えたものを熱したフライパンで焼きました。
できあがりの印象
「青いホットケーキ」を作るのが狙いだったのですが、紫色になってしまいました。
色はどう変わるか?
砂糖と刻んだレモンを煮たてたところにハチミツを加えて作成した、ハチミツレモンシロップをつけてみました。すると蛍光ピンクに変わりましたが、やはり青色から蛍光ピンクに変わって欲しいもの。
なぜ失敗したのか?
このメニューの狙いは、ホットケーキミックスに含まれる「ふくらし粉」、ベーキングパウダーを利用して青くすることです。ベーキングパウダーの成分、炭酸水素ナトリウムを加熱すると、水と二酸化炭素と炭酸ナトリウムが発生します。
気体である二酸化炭素がホットケーキを膨らますわけですが、炭酸ナトリウムがアルカリ性が高い物質で、アントシアニンを青く変色させます。恐らく中性の牛乳を入れたため、アルカリ性が低くなってしまったのでしょう。ちなみに、全卵は弱アルカリ性なので、あまり影響を与えていなそうです。
次は、リベンジです。
材料(約2枚ぶん)
ホットケーキミックス粉(100g)、水(200ml)、紫イモパウダー(10g)、油(適量)
作り方
さきほどと同様に、材料を混ぜ合わせて、焼きます(参考レシピ:化学だいすきクラブ)。
なるべくpHに影響を与えないように、卵も入れず水にしました。参考サイトよりも水を多くしたのは、紫イモパウダーを入れると生地が粘っこくなり、お玉で流し込むのが難しいからです。
なお、水は地域によって硬度が異なるので、硬度が低いところはミネラルウォーターでも販売されている、アルカリイオン水を使ったほうが安心です。沖縄はサンゴ礁に囲まれているために水道水のミネラル分が多く、硬度が高いですよね。
水分を入れたら、炭酸水素ナトリウムの反応がすぐに始まるので、素早く生地を投入しましょう。
できあがりの印象
焼けていくうちに加熱される部分から、青緑色にどんどん変色。
自然のものなのに、ケミカルな感じの求めていた色合いのホットケーキが完成!
色はどう変わるか?
型をホットケーキの上に置き、先ほどのハチミツレモンシロップをはけで塗ってみました。
色はじょじょに変色していき、きれいに絵が描けました。絵だけでなく、文字を書くこともできますよ。
考察とパーティメニューにするポイント
焼きそばと同様、卓上でホットプレートで焼くと盛り上がると思います。
粉と水だけなので味が気になりましたが、卵や牛乳を入れたときのようなリッチな味わいのホットケーキにはならないものの、シンプルに芋の甘味と風味を感じ、予想よりも美味しく食べられました。チーズやハムなどのおかず系ホットケーキにするのに適しているかもしれません。
色変わりは少し待つものの、シチューや焼きそばより冷めても味は落ちにくいのも強みです。そこで、クレープのように作りながら食べると良いかもしれません。おしゃべりしながらなら、やっている間に色が変わってくれそう。人によって個性が出せるのも、盛り上がるポイントになりますね。
注意点は、熱伝導率の高い鉄のフライパンを使うと綺麗に表面がこんがり焼けてしまうこと。普段なら喜ぶべきことですが、テフロンのフライパンでもかなり焼き色がきれいについてしまい、色がわかりにくくなったので、弱火で温度むらがあるくらいの方がいいのではないかと思いました。
よって、盛り付けるときは切って断面を見せました。青緑にほどよく蛍光ピンクが入ってよい感じです。