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「存在しないはず」の超巨大ブラックホールを発見 新種の可能性も (2/2)

2019.11.28 Thursday

前ページ「恒星ブラックホール」の平均的なサイズは?

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「LB-1」はどうやって作られた?

調査の結果、太陽質量の70倍を誇るLB-1には、周囲を公転する巨大な恒星(太陽の8倍)が1つ存在することが判明しました。伴星の公転周期は79日で、互いの距離は、地球-太陽間(約1億5000万km)のおよそ1.5倍離れています。

LB-1は、この伴星からさらにガスを吸収しているようです。

伴星からガスを吸収する「LB-1」/Credit:中国科学院・国家天文台

しかし、LB-1の誕生秘話は、いまだ謎に包まれています。

まず、通常の恒星ブラックホールと同じような仕方ではありえません。恒星はブラックホールへと変化する前に、星表面から常にガスを放出(恒星風)しているため、結果的に大半の質量を失います。

その状態から、太陽の70倍のブラックホールが誕生することは不可能です。

Credit:pixabay

そこで研究チームは、可能性として2つの仮説を提唱しています。

1つ目は、比較的近い距離にある2つの恒星が、それぞれ独立して超新星爆発を起こし、ブラックホールを形成。その後、両者が近づいて衝突し、1つに合体したというもの。

この方法は、すでに他のブラックホールにも観測例があります。

そして2つ目は、1つの恒星ブラックホールが、周囲を公転する超巨大な伴星に飲み込まれたというもの。その後、ブラックホールは、毛虫の中にいる蜂の子のように、内側から伴星を吸収して巨大化したというのです。

実証はされていませんが、理論的には、こちらの仮説の方が可能性が高いと言います。

研究チームは、現在もLB-1の観測を継続中。結果次第では、完全に新種のブラックホールに認定されるかもしれません。

巨大ブラックホールを中心に回る、まったく新しい「惑星」系が存在した

reference: sciencealerttheconversation / written by くらのすけ

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