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昆虫界では異例!仲間同士の「顔」を見分けられるハチの秘密が解明される (2/2)

2020.01.30 Thursday

前ページペイントされた仲間を敵と見なす

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原因は「女王が連立する社会システム」にあり

P.フスカトゥスの社会(コロニー)は、女王バチが同じ巣内に複数存在することがあります。

ミツバチのように単一の女王を頂点とするコロニーでは、成員の役割が明確に決まっているため、階級間の争いも起こることがありません。ですから、わざわざお互いの顔を認識する必要もないのです。

しかし、P.フスカトゥスの社会では、1つの巣に5匹以上の女王が連立することもあります。すると、階級間の衝突も起きやすいため、巣内のヒエラルキーを守ることが欠かせません。

つまり、無益な争いを避け、社会を平和に保つには、メンバー間で顔を認識し、階級を確認する必要があるのです。どこの組のモノか睨み合うといった感じでしょうか。

ポリステス・フスカトゥス /Credit: cornell.edu

それから、女王の中にもヒエラルキーが存在します。

一番権力が強いのは、最も子孫を残すことのできる女王バチで、それより下位の女王たちは、残って卵を産むか、あるいは巣を離れて新たに自分だけのコロニーを作ることができます。しかし、出来立ての小さな巣は、攻撃されやすく、卵を盗まれたり、破壊される可能性も高いので、そのまま残り続ける女王の方が多いのです。

この際、女王の間に、支配権をめぐって争いが勃発します。そこで女王たちは、顔を見分けることで、勝った相手、負けた相手を把握することができ、巣の中での無益な争いを減らすというわけです。

そして、互いの顔を覚えておく必要があるため、記憶力も向上します。

視覚識別能力に長期的記憶力…彼らは、昆虫界で最もインテリジェントな種族なのかもしれません。

花はハチの音が聞こえると、一時的に「蜜を甘くしよう」とがんばる

reference: phys.orgcornell.edusciencealert / written by くらのすけ

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