キャンディー型ワクチン流通までの道のり

キャンディー型ワクチンのアイデアは、あるドキュメンタリー番組を見た研究員から生まれました。
「昆虫のDNAが琥珀の中で何百万年も保存されている」という内容から、同様の方法をひらめいたのです。
このアイデアを実現すべく、研究が開始されました。
砂糖や塩などの天然成分を含むさまざまな調合物を混ぜて、琥珀のように生物を閉じ込めることができる製剤を作成しようとしたのです。
1年間で450回にも及ぶテストの結果、「ウイルスや細菌を閉じ込めることのできる製剤」を開発し、その製剤を「保護フィルムで包む」という方法を生み出しました。
加えて、生産プロセスの簡素化も可能になりました。生産プロセスには広範な技術トレーニングは必要ありません。素早く作成することが可能で、朝にワクチンを作成したなら、昼には出荷できるほどです。
キャンディー型ワクチンが一般化するなら、医療従事者たちは、ワクチンの入った封筒を配布するだけで済みます。注射器や針などのワクチン接種後のゴミも残りません。
研究者によると、この技術は今後2年以内に市場に投入することを目指しているようです。将来は、注射に泣き叫ぶ子供の姿が減っていくのかもしれませんね。