健康の秘密は「しゃがむ」にあり?
研究チームは、特別な装置を用いて、しゃがんだ状態での下肢の筋収縮を測定しました。すると、椅子に座った状態よりもはるかに筋力を要することが分かっています。
これは、ハドザ族が休息姿勢にありながらも、筋肉に負荷をかけていることを示します。
これとは対照的に、椅子に座る状態は、楽ですが、筋力をほとんど使いません。特に、腹筋に力が入らないことで、腰痛や背痛、姿勢の悪化が起きやすい状態にあります。

一方で、研究主任のDavid Raichlen教授は「私たちが座る姿勢をしゃがむに変えても、健康面での効果はないだろう」と指摘します。
ハドザ族とは、生活スタイルも食べ物もまったく違うので、しゃがむに変えたところで何も変わりません。
それよりもむしろ、座る時間を短くすること、30分〜1時間ごとに立って、ストレッチや軽い運動をする方が効果的でしょう。