モジホコリカビは宇宙を描いた
準備が完了すると、研究者は演算を開始させました。
するとプログラム化されたモジホコリカビは、仮想宇宙に適応しながら成長してゆき、最終的に図の紫色の部分の様に、見事な三次元ネット構造を構築しました。
後は、このモジホコリカビのネット(紫)を、実際の天体観測データ(図の赤い点)と比較し、両者が重なるかをチェックするだけです。
両者が重なっていれば、モジホコリカビの描いた仮想宇宙が現実の宇宙と一致することを証明します。
その結果、プログラム化されたモジホコリカビが形成したネット構造に該当する場所と、望遠鏡による観測結果は、見事に一致。
モジホコリカビは人類には知り得ない宇宙の大規模ネットワーク構造を、現実世界で再現していたのです。