人類の都市化と細菌たちの活動
研究者たちは、これらの共同体(マイクロコロニー)は、隣接する他の共同体と競争することなく、互いに協力的な方法で、自らの拡大と融合を行うことができるのだと説明しています。
これは人類の一部が入植者となって、徐々に集合体を大きく広げていき、村からさらに人口密度の高い都市へ、そしてさらに都市同士が合併して、巨大都市を形成するというメカニズムに非常に似ています。
もちろん細菌を擬人化した考え方には限界があり、彼らがインフラ整備をしながら成長していると言っているわけではない、と研究者たちは語っています。
しかし、バイオフィルムの成長を、衛星視点の人類の活動のように、多面的、多次元的に見ることは、感染症を始め、細菌の持続的な拡大のメカニズムを理解するために役立つ考え方だといいます。
衛星のような視点で人類の発展を眺めると言われて、シミュレーションゲームを想像した人が多いかもしれません。
コロナウィルスの影響で家に籠りがちな昨今、細菌のバイオフィルム形成を思い浮かべながら、シミュレーションゲームで暇つぶしをするというのもいいかもしれませんね。
今回の話により理解が深まるでしょう。