「スマウグ」を保護せよ!
トールキンの説明によると、「スマウグ」の語源は、ゲルマン祖語の動詞「smúgan(穴に体を押し込む)」の過去形とのこと。
岩に体を推し込んで隠れるスマウグ・スワジカスには、ぴったりの名前でしょう。
また、他の数種のスマウグ属が発見されている「ドラケンスバーグ山脈(エスワティニの南西部に位置)」は、アフリカーンス語(インド・ヨーロッパ語族のゲルマン語派)で「竜の巣くう山々」を意味します。
一方、スマウグ属は、数が少なく、生息域も狭いため、絶滅の危険性が危惧されています。
もし今後、スマウグ属が、温暖化の影響で低温環境を求め、今よりさらに山頂部に移動すれば、身を隠すための岩場がなくなっていきます。
こうした穏やかな生物は、身を隠す環境があればこそ生き残れるので、このまま温暖化が加速すれば、長きにわたる進化の歴史が数十年で失われることになるでしょう。
研究チームは、今後、スマウグ属の保護活動を進めていく予定です。