サハラ砂漠の西部、モロッコとアルジェリアの国境に「ケムケム層(Kem Kem Group)」という地層群があります。
この地層は、白亜紀後期(1億50万〜6600万年前)にあたり、これまで数多くの化石が発見されてきました。
そして今回、国際科学チームは、このケムケム層から出土した過去100年間にわたる化石の最も大規模なレビューを作成。
その結果、「約1億年前の西サハラ砂漠は、地球史上もっとも過酷なバトルフィールドだった」と報告されています。
恐竜時代の「ゴールドラッシュ」?
化石研究から、約1億年前のケムケム層周辺には、広大な河川システムが構築されており、多くの水棲生物が集っていたことが分かっています。
主に生息していたのは、シーラカンスやハイギョといった魚類。つまり、肉食竜にとって、この地はエサが豊富な宝場だったわけです。
当然ながら、豊かなエサ場には、凶暴な捕食者たちは集います。北アフリカの肉食竜たちは、このエサ場を目指して西進したのでしょう。
まさに恐竜時代のゴールドラッシュですね。