サバにマグロを産ませる
培養細胞に由来する精子と卵子から生まれたニジマスは、正常な発達を続け、完璧な個体になりました。
今回の研究によって、生殖細胞を試験管内部で大量培養することが可能になり、元となった生物を殺さずに次世代を大量生産することが可能になりました。
この結果と従来の異種間代理母システムを組み合わせることで、サバ(代理父母)にマグロ(培養元)を産ませることが可能になります。
また生殖幹細胞は必要に応じて冷凍状態で永久保存することが可能であるため、親魚のサバがいるかぎり、マグロを無限に生産することが可能になるだけでなく、マグロに対する品種改良への道も開けます。
もしかしたら遠くない未来では「神戸マグロ」などのブランドマグロが売り出されるかもしれませんね。
研究内容は東京海洋大学の佳子岩崎氏らによってまとめられ、6月15日に学術雑誌「COMMUNICATIONS BIOLOGY」に掲載されました。
https://www.nature.com/articles/s42003-020-1025-y
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