馬の乗り手は青銅器時代の「保安官」だった?
研究チームは、乗馬の始まりだけでなく、アンドロノヴォ文化の人間社会のあり方についても新たな見解を述べています。
乗馬が始まった当初は、誰にでも乗りこなせるものではなく、乗り手は限られていたはずです。そこでおそらく、乗馬と戦闘技術に優れた一部のエリート層が権力を握り、仲間の部族や近隣住民を統率したと思われます。
また研究チームは「これらのエリートたちは、集団内の争いを鎮圧、仲介する立場にあったでしょう。例えて言えば、彼らは青銅器時代の保安官のような存在だったのではないか」と指摘します。
もしかしたら彼らの乗馬に関する知識と技術が、のちの中央アジアで権勢を誇る好戦的な騎馬部族「スキタイ」へと受け継がれたのかもしれません。
研究の詳細は、「Journal of Archaeological Science: Reports」に掲載されています。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2352409X2030211X?via%3Dihub
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