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失った手足が痛む「幻肢痛」を脳トレで軽減させることに成功 (2/3)

2020.07.17 Friday

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本物の肢と幻の肢

今回の研究グループは先行研究で、BCI(Brain-Computer Interface)を使って幻肢痛患者が失った腕の代わりにロボットを動かしたとき、どのような変化があるかを調べています。

BCIは脳磁計という装置を使って脳神経の細胞が発する微弱な磁気を高精度で計測し、それを元に患者が意図したようにロボット義手を動かします。

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DARPA(アメリカ国防高等研究計画局)が行ったBCIを用いたロボットハンドを動かす公開実験の映像。/Credit:DARPAtv,Providing a Sense of Touch through a Brain-Machine Interface

この先行研究では、幻肢(失った肢)を動かすつもりでロボットが動かすと、幻肢に関連した脳活動が強くなり、幻肢痛が悪化してしまうことが示されました。

しかし、健常な肢を動かした際に確認される脳活動に近い信号のときだけ、ロボット義手が動くように訓練すると幻肢に関連する脳活動が逆に弱まり、幻肢痛が低減することが示されたのです。

このことから、実際に腕を動かす脳活動と、幻肢を感じる脳活動は異なっていて、幻の感覚に脳が繋がらないよう訓練することが幻肢痛治療の手がかりになるかもしれないことがわかったのです。

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