犬の脳は地磁気を使った高性能ナビゲーションを搭載している
今回の研究で、犬の地磁気を利用した非常に高度な帰巣法が明らかになりました。
犬は往路で蓄積した方向にかかわるエラーを修正するために、コンパスランを行い、地磁気を利用して行先方向の事前修正を行っていたのです。
同じことを人間が行う場合、コンパスと定規を手に、複雑な計算を紙の上で行うか、コンピューターなどの機器を使用する必要があります。
しかしどうやら犬の脳にはそれらの計算を直感的に行ってくれるアプリのようなものが神経回路に先天的にインストールされているようです。
コンパスランは、犬に搭載されている地磁気機能を働かせるために、スマートホンで方位を測る前に「8の字」に動かすような、準備行動だと考えられます。
もし犬を飼っている人がいたならば、コンパスを片手に、散歩中の犬のおしっこの方角(頭としっぽの軸)が本当に南北に沿っているを調べてみるのもいいかもしれません。
もし正確に南北に沿っていたのなら、その犬は地磁気を使った帰巣のプロフェッショナルである可能性が高いでしょう。
研究内容はチェコライフサイエンス大学のカテチナ・ベネディクトヴァ―氏らによってまとめられ6月16日に学術雑誌「eLife」に掲載されました。
https://elifesciences.org/articles/55080
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