フライングVのスケールモデル飛行に成功
そして研究チームは9月1日、縮小型フライングVの初飛行テストに成功しました。
作成されたフライングVのスケールモデルは、翼幅3.06m・長さ2.76m・重量22.5kgであり、想定されている55mの機体の約20分の1のサイズとなっています。
さらにドローン制御システムと6kgのリチウムポリマーバッテリーが搭載されたとのこと。
今回行われた「スケールモデル」による飛行テストは、新型飛行機開発にとって重要な段階だと言えます。なぜならテストを行なって初めて懸念点を解消できたり、想定していなかった問題点を発見できたりするからです。
例えば、以前の計算では「離陸時の機体の引き上げ」に問題があると考えられていました。もちろん機体の改善は図られましたが、実際にスケールモデルでのテストを通して「懸念点の解消」を実証できたのです。
また今回のテストにより「着陸時に機体が傾く」ことも新たに判明しました。この傾向は荒い着陸を生じさせ乗客に不快感を与えてしまうため、改善が必要となります。
このようにスケールモデルでのテストでは離陸から着陸までの段階を一通り成功させ、研究チームに様々なデータをもたらしました。
今後研究チームは今回得られたデータを活用しフライングVの設計を調整していく予定です。