透明な太陽電池は窓に利用できる
開発された有機系ソーラーパネルは43.3%の透明度を達成できました。
さらにその電力変換効率は8.1%とのこと。従来のシリコン系ソーラーパネルほどではありませんが、それでも十分高い数値であり、薄型のシリコン系ソーラーパネルに匹敵する効率です。
セルはわずかに緑がかっており、サングラスや車の窓のグレーに近い色をしているそうです。
また透明度と電力変換効率を向上させた別バージョンも開発されており、こちらのバージョンは電力変換効率10.8%かつ透明度45.8%でした。
しかしこちらはさらに青緑がかった色をしており、一部の窓には採用できないかもしれません。
フォレスト氏によると、この新しい透明ソーラーパネルは2重窓ガラスの間に設置できるとのこと。
また太陽光線がセルに直角で当たる時に、ソーラーパネルを通過する光量は最大になります。建物の位置や緯度に合わせてカスタマイズすることで、より効率的なエネルギー回収が可能になるでしょう。
今後も研究チームは透明ソーラーパネルの効率とセル寿命を向上させていく予定です。
このように「建物全体で発電する建物」の構想は着実に前進しています。将来には、屋上に従来のソーラーパネル、側面の窓に透明ソーラーパネルが設置された自家発電型高層ビルが登場するかもしれませんね。