驚異的な生物数の減少は何を意味するのか?
過去半世紀の間に、人類は天然資源の爆発的な消費に支えられ、空前の経済成長を遂げてきました。
生物減少の主要な原因は、森林伐採の増加と農業の拡大であると報告されています。
人間の活動に対して、地球が資源を再生させるのに必要な面積を表す「エコロジカル・フットプリント(Ecological footprint:EF)」という指標が「生きている地球レポート」では報告されています。
これは1970年までは地球資源再生能力に対して人類の活動は小さいものでしたが、現在EFは地球の能力の半分以上を超過していると試算されています。
これが地球面積を超えてしまった場合、もうその世界は持続不可能な社会ということになってしまいます。
現在でも日本やアメリカなど先進国は、国土を大幅に上回るEFを記録していて、世界が日本と同じ水準の暮らしをした場合、地球の2倍以上の面積が必要であることが示されています。
つまり人類は地球を使いすぎということなのです。
また、野生生物の減少は、地域によってより深刻なものとなっています。
指標によると中南米の熱帯地域では、1970年以降、94%もの種が消えているのです。
これは非常に驚異的な値です。