世界最古の精子のサンプル
ミャンマーで発見された琥珀が保存していたのは、白亜紀の「Myanmarcypris hui」と呼ばれる甲殻類の群れです。
「Myanmarcypris hui」は甲殻類の中でも貝形虫類と呼ばれる種類のもので、これはミジンコのような外見をした小さな生き物です。
貝形虫類は約5億年前のオルドビス紀以降から存在していた種で、現代でもカイミジンコやウミホタルなどが、ほとんど姿を変えずに生き残っています。
琥珀の中には、貝形虫の群れが39体含まれていて、中には交尾をした直後のメスの個体も確認されました。
このサンプルをX線マイクロCTで分析したところ、これらの種の軟組織を含めた高解像度の3次元画像を得ることができたのです。
古代の生物の軟組織を含めたデータは非常に貴重です。そして何より、この後尾直後のメスからは精子まで見つかったのです。