体の10倍!? 巨大精子を持つ貝形虫類の謎
貝形虫類は体の10倍にも及ぶ長さの巨大な精子を持つことが知られています。
人間の場合、精子のサイズは約0.05mmで自分の体と比べれば約3万分の1程度です。
それを考えると精子の長さが体の10倍というのは、ちょっと何を言っているのかわからないです、と言いたくなってしまいますが、貝形虫類は非常に長大な精子を小さく丸めて体内に保持しています。
2014年にオーストラリアの洞窟で発見された1600万年前の貝形虫類からは、長さ1.2mmの精子が発見されています。
そして今回ミャンマーで発見された新しい標本は、正確には約8300万年前のものと推定されていて、0.6mmの体長に対し含まれる精子のサイズは少なくとも0.2mmです。
サイズについてはまるで毛糸玉のように丸まっているため、正確にはわかりませんが、彼らの体長の3分の1以上に相当しており、すでにこの段階で人間の精子のサイズを凌駕しています。
彼らがなぜこのような巨大な精子を持つようになったかは生物進化の大きな謎の1つです。