テレビ番組から生まれた数学問題
モンティ・ホール問題は1963年からアメリアで放送されていたゲームショー「Let’s Make a Deal」の1コーナーが発端で生まれた有名な確率問題です。
モンティ・ホールはこの番組で30年近く司会を勤めた人物の名で、学者の名前ではありません。
日本で言えばタモリ問題とか呼んでいる感覚でしょうか。
この番組の中で、モンティ・ホールは参加プレイヤーに3つの扉のうち1つを選ばせるというゲームを行いました。
1つが当たりの扉で、その向こうには商品の自動車があります。残りの2つの扉はハズレでヤギがいます。
最初に語った封筒の例題と同じ流れで、モンティ氏はプレイヤーが選ばなかった扉から、ハズレの扉を開き、「選び直してもいいですよ?」と相手を揺さぶるような提案をします。
この場合、プレイヤーはどうするのが最善の選択なのでしょう?
ほとんどの人は、「ここで扉を選び直しても、そのまま選択を保持しても確率は2分の1で変わらないでしょ?」 と考えました。
しかし、アメリカの雑誌コラムで、とある人物がこの場合の正解は「ドアを変更することだ」と掲載したのです。これは、全米を巻き込む騒動となりました。
「そんなわけねーだろ」と、このコラムに反発した人物の中には、プロの数学者も含まれていました。
なぜこのゲームでは、途中で選択を変更するほうが正解確率が上がるのでしょう?