手書きで学習能力が最大化
研究チームは、12名の青少年と12名の子どもを対象に、「手書き」と「キーボード」における脳波活動の違いを調べました。同チームは、2017年から同様の実験を複数回していますが、子どもを被験者にするのは初めてです。
実験では、被験者に250以上の電極がついた専用のフードを被ってもらい、脳が活性化する際の電気信号を記録しました。実験は1人あたり45分かかり、1秒間に500のデータが取られます。
その結果、青少年と子どもの両方で、脳がより活性化するのはキーボードでなく手書きの場合でした。
研究主任のオードリー・ファン・デル・ミーア教授は「手で文字を書くと、脳の感覚運動野が活発に働き始めます。手で感じる筆圧や書いた文字を見ること、書いているときの音など、あらゆる感覚が脳を刺激することで、内容が”フック”のように頭に残りやすくなる」と説明します。
さらに、手書きにより生じる多くの感覚は、脳内のさまざまな領域間を相互接触させ、学習効果を最大化させるのです。