ゲームから現実の世界が見える
研究ではデータの品質を保つために、常時15人以上の接続者がいる国だけを対象に制限されています。これは調査したところ接続者が15人を下回った国家はノイズになることが示されたためです。
またこのゲームにかかるプレイ時間や、プレイに必要な課金額を考えると、そのプレイヤーが国の平均的な代表にならない可能性もあります。
そうした制限が今回の調査にはあるにもかかわらず、仮想世界の行動と現実世界の状況は相関を見せました。
多用でシビアな選択肢をプレイヤーに提示して物語が複雑に分岐することで有名なゲーム「Detroit: Become Human」という作品でも、国ごとに選択の傾向が分かれるといった開発者の解説がありました。現実世界がゲーム内のプレイヤー行動に影響を与えている可能性は高いようです。
世界規模で展開されるオンライン接続のゲームは多くなってきましたが、ゲーム企業こそが国ごとの動向を探るビッグデータを保有する組織になりつつあるのかもしれません。