絵画を情報分析が解剖する
歴史上、多くの美術家や評論家は名画を分析し、議論することに人生を捧げてきました。
しかし評論の多くは主観によるものであり、当然ながら科学的な分析とは一線を画すものでした。
そこで研究者たちは、芸術に時間を超えた普遍性があるか、またあるとしたら、それらの原則が時間と共にどのように変化していくかを調べることにしました。
絵画の分析にあたっては、客観性を維持するために、肉眼ではなくコンピュータのプログラムを使用したとのこと。
このプログラムは上の図のように、絵画を色彩によって分割できるラインを検出するように作られています。
また分割線には最も際立ったラインから順に番号がつけられました。
上の図ならば、水平線に沿った横のラインが1番で、左側の建物の柱に沿ったラインが2番…となります。
研究者たちは、過去500年間にわたって、主にヨーロッパで描かれた1万5000点の「風景画」に対して、これらのラインのパターンと位置を記録していきました。
もし画家たちが自身の独創性のみで絵画を描いているならば、ラインのパターンと位置はランダムとなります。
しかし、この分析により以外な事実が判明しました。