分割線は時代を写す
まず明らかになったのは、ラインのパターンでした。
分割パターンの1番目と2番目のみに注目した結果、1600年代から1700年代にかけては、1番目が横で2番目は縦という「横-縦」のパターンが主流であることがわかりました。
しかし世界が産業化する1800年代に入ると、1番目も2番目も横である「横-横」が優勢となり、現代においてもその傾向は続いていたのです。
一方で「縦-横」と「縦-縦」の分割パターンは全体に対して、常に一定の割合で存在していることがわかりました。
上のグラフでは、分割線パターンの歴史的な推移をまとめたものになります。
この事実は、絵画の基本的な構成に、芸術家個人の独創性以外の何かが働いていることを意味します。
また研究者たちは、この分割パターンが国籍とは無関係であることも示しました。