日頃からの重度のマルチタスクは瞳から力を奪い朦朧とさせる
研究者たちがテストの成績に加えて瞳孔の大きさと脳波を分析した結果、重度のマルチタスクに従事している人間は、記憶力と注意力が大幅に損なわれていることが判明したのです。
重度のマルチタスクに従事している人間は記憶しなければならない画像が現れても、瞳孔が収縮したままであり、脳波は反応速度の低下を示すアルファ波が後頭部から発生していました。
またこれらの傾向は、課題を覚えようとしているときだけでなく、記憶内容を思い出しているときにもみられました。
この事実は、重度のマルチタスク従事者は、覚える時も思い出すときも、注意力が途中で失効してしまい、記憶することも記憶したものを検索することもできなくなっていることを意味します。
また日頃のマルチタスクが重ければ重いほど、より障害が色濃く表れる傾向があることにが判明しました。
極度のマルチタスク従事者では、注意力の失効が記憶の形成と維持にとって、破壊的なレベルにまで進行していたのです。