マルチタスクからの卒業

今回の研究により、重度のマルチタスクが極めて深刻な記憶力と注意力の喪失につながることが示されました。
記憶を形成・出力するときには、注意力を持続させる必要がありましたが、マルチタスクはそれを奪っていたようです。
一方で、テレビをみながら、ちょっとした隙に仕上がっていたメールを送るといった、軽いマルチタスクでは、障害はみられませんでした。
この事実は、人間の脳は軽度なマルチタスクならば、後に尾を引くような影響がないことを意味します。
また幸い、重度のマルチタスクに陥ってしまった人も、記憶力と注意力の変化は後戻りができないものではないようです。
マルチタスクを削減できれば、記憶力も注意力も元に戻る可能性があります。
個人差はあるものの、もし娯楽を目的とした不必要なマルチタスクに陥っているなら、これを機にライフスタイルを見直すのもいいかもしれませんね。