歯の分析から「女性の狩猟民」の可能性大
カリフォルニア大学デービス校の研究チームは2018年、南米ペルーのアンデス山脈にある「Wilamaya Patjxa」という高地で、ヒトの遺骨が埋葬された墓を6つ発見しました。
その中の2つには、狩猟用の尖頭器と動物の肉や毛皮を処理する石器が見つかっています。
副葬品は故人が生前身につけていたものと考えられるため、2体の遺骨は狩猟民だったと思われます。
さらに、アリゾナ大学の骨学者ジェームズ・ワトソン氏が分析した結果、2体のうちの1つは女性と判明しました。
年代測定は、採取された歯のタンパク質から特定されており、生存年代は約9000年前、年齢は17〜19歳と推定されています。
また、遺骨全体のサイズも他の男性と比べて小さく、女性の狩猟民の可能性が高いです。
研究主任のランディー・ハース氏は「この結果は、考古学分野で長年の定説となっていた『男性狩人説』を覆すもの」と述べています。