脳は色ごとに異なる反応パターンをみせる
これまで色にかかわる研究は、目の網膜に存在する色覚細胞の分析が中心でした。
色覚細胞には赤・緑・青を認識する3種類の細胞が存在しており、それぞれの細胞が受け取った信号を脳内に伝達します。
しかし、目から入った信号を脳がどのように処理するかは不明であり、ブラックボックスの中にありました。
そこでカリフォルニア工科大学の研究者たちは、脳の神経回路が発する磁場を感知する装置(脳磁図)を用いて、脳細胞の活性を測定することにしました。
研究者たちはボランティアに様々な色が写った画像をみせ、各色に対する脳の活動パターンを記録していきます。
結果、脳は1つ1つの色に対してユニークな(独自の)活動パターンを示すことが明らかになりました。
また十分なデータがあれば、研究者たちは脳磁場の分析だけで、ボランティアたちの見ている色を正確に言い当てることも可能になりました。
しかし研究は、より興味深い事実を発見します。