世界で初めて生物学的な老化プロセスの逆転が成功
実験の結果、参加者のテロメアの長さが治療前に比べて20%以上大幅に増加したと判明。これは参加者のテロメアが25年前と同じくらいの長さに戻ったことを意味するようです。
さらに重要なこととして、この実験により参加者の老化細胞が最大37%も減少していたのです。
実はヒトのテロメアが伸長したのはこれが初めてではありません。例えば最近の研究では長期の有酸素トレーニングによりテロメアが最大5%増加しています。
しかしこのような研究のほとんどは、テロメアと抗酸化の関連を示したものであり、老化プロセスの逆転とは言えないでしょう。
対して今回の研究は、3ヵ月という短い期間で、テロメアの大幅な伸長、また老化細胞の大幅な減少が認められたという「老化プロセスの逆転」です。ここまではっきりとした成果が表れたのは世界で初めてだと言えるでしょう。
もちろん、老化細胞とテロメアだけが個体の老化に関係するとは言い切れませんから、現段階では「若返り」を達成したとは到底言えません。それでも若返りの扉に手をかけたことは確かであり、更なる研究と成果が期待されます。