ヴィーナス像にはどんな意味が?
ヴィーナス像にはどんな意味が? / Credit: University of Colorado Anschutz Medical Campus
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「太ったヴィーナス像」に込められた真の意味が判明! 寒い地域の像ほど太っていた理由とは? (2/2)

2020.12.04 Friday

前ページ寒い場所ほど「像の肥満度」が高かった!

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氷河時代は「太った女性」が理想的だった

地球の最終氷期は、7万年前にはじまり、4万8000年前に一度暖かくなって、2万年前に最寒期をむかえ、1万年前までつづきました。

ここにヴィーナスの制作年代を当てはめてみると、「肥満度の高まり」と「気温の低下」が見事に一致するのです。

温暖な時期には野生動物や野草も豊富ですが、氷河が進行すると食糧難に陥り、人々の死亡率もより高まったと思われます。

しかし、脂肪分の多い肥満体型の女性は、体温に保持にすぐれ、妊娠や出産、乳児の保温にもずっと長けていたでしょう。

氷河期の理想的な体型だったか
氷河期の理想的な体型だったか / Credit: Wikimedia/CC BY-SA 3.0

ここからジョンソン氏は「ふくよかなヴィーナス像は、過酷な冬に直面したときの”生存のシンボル”であり、さらに、女性に肥満体型を推進するイデオロギー的ツールとして使われていた」と結論します。

氷河期にあっては、スラリと痩せているより、ふっくらと太っている方が生存・出産率がはるかに高く、理想的な体型だったのでしょう。

女性が生き残ることで集団の繁栄にも繋がります。

ヴィーナス像は「この体型を目指すように」と母から娘へ受け継がれていったのかもしれません。

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