体内の微生物を食べているのは草食動物だけではない
草食動物の真のエサは消化液で溶かされた微生物であり、口からとる植物のほとんどは微生物を育てる「肥料」でした。
常識から一歩踏み込むと、馴染み深い草食動物たちが急に高度な生物にみえてきます。
ですがこれは何も草食動物だけの話ではありません。
例えば人間の糞を占める食べ物のカスの重量比が僅か5~7%である一方、腸内細菌の死骸は10~15%であることが知られています。
草食動物ほどではありませんが、人間もまた自らの腸内細菌を「消化」して栄養源にしているのです。
腸内細菌が重要なのは、腸内環境を整えるだけでなく、細菌そのものに栄養源としての価値があったからなんですね。