草食動物は微生物イーターだった
知ってるはずの知識にほころびが出るとき、原因の多くは知識の丸暗記にあります。
今回の疑問の原因となった知識は「微生物が植物を分解して動物が吸収する」という部分になります。
実は、草食動物の胃や腸に住む細菌は、干し草を分解するかたわら、干し草に含まれる窒素(N)を利用してアミノ酸やタンパク質を作り出していたのです。
そして馬や牛たちは、これらの微生物を胃液や腸液で「消化(溶解)」することで、アミノ酸やタンパク質を取り出して吸収しているのです。
つまり草食動物は一見して草だけを口にしているように見えて、その実は大量の微生物を消化液で溶かして栄養を吸収する、微生物イーターだったのです。