ダイヤモンドは砕けないがよく延びる
研究者たちがナノサイズまで加工されたダイヤの棒はを引っ張ったところ、興味深い変化があらわれました。
ダイヤの棒が7.5%もの分子的に均一な「延び」をみせたのです。
また棒の長さを1000nmのまま、幅を100nmまで細くすると、均一な延び率は1割(9.7%)にまで達することが判明します。
さらに加えていた力を解除すると、延びも解消され、ダイヤの棒は元の長さに戻りました。
この事実は、ナノレベルの世界においては、ダイヤはゴム板のように延び縮みすることを示します。
私たちがダイヤモンドに抱いていた「硬さ」のイメージは、ナノ世界では幻想に過ぎなかったようです。
ですが、真に興味深い点はダイヤモンドのゴム化ではありませんでした。
ダイヤは延びることで、極めて特殊な半導体になる道が開けたのです。