失読症を見つける実験から意図せずに判明
当初、マクノーガン氏は失読症を発見するための研究を行なっていました。
失読症(またはディスレクシア)とは、学習障害の一種であり、知的能力には異常がないものの、文字の読み書きが困難になる障害です。
これには文字や単語の理解に時間がかったり、文字を書けなかったりすることが含まれます。
科学者たちは、失読症の人が通常とは異なる仕方で脳を働かせており、結果として文字処理をスムーズにできなくなっていると考えています。
そこでマクノーガン氏は、脳の処理方法をAIで分析することにより、子供たちが失読症かどうか判断できるようにしました。
実験の結果、AIは94%の精度で失読症を特定。
マクノーガン氏はこの成果を一般化するためにfMRI情報から脳内ネットワークとの関連性を探りました。
失読症は「読み書き」の分野だけに影響する症状なので、他の分野における脳の働き方と比較することで、特定方法をより明確なものにしようとしたのです。
結果としてマクノーガン氏は当初の意図とは別に、読書が数学に与える効果を発見してしまいました。