読解力は数学にも影響を与えていた
マクノーガン氏が行った失読症の実験の中には、読み書きだけでなく乗算の問題も含まれていました。
当然、数学の問題を解くときには、数学に特化した脳内ネットワークになるはずです。
ところが実験の結果、数学の問題(乗算)をこなしているときには、読書に使用される脳内ネットワークも同時に働いていると判明。
マクノーガン氏は次のように述べています。
「これらの結果は、読書のための脳の働き方が、数学のための脳の働き方に影響を与えていることを示しています」
つまり、読解能力は他の分野にも影響を与えるのです。
これは読書と数学の両方で学習困難な子供たちをより理解するのに役立つかもしれません。
また彼は、「読書を教育的に重視することは、読書スキルを向上させる以上の意味がある」と付け加えています。
脳の読書ネットワークが鍛えられているなら、数学に取り組むときにも有効に働くのです。
マクノーガン氏の研究結果から、改めて「読書は大切」だと分かりますね。