最低20センチ、最大16メートル!ジャンプ力は重力で変わる
このビデオでは、地球の重力下で50センチのジャンプができると仮定しています。
では、太陽に一番近い「水星」を見てみると、水星のサイズは地球の3分の1ほどしかなく、重力も半分以下です。
その分、高く跳べるので水星では、およそ1メートル20センチとなります。
次に位置する「金星」は、サイズ的に地球と似ており、重力もほぼ変わりません(地球重力の約91%)。
それでも少しだけ高く跳べるので、高さはだいたい60センチと予想されます。
惑星ではないですが、地球の衛星である「月」ではどうなるでしょう?
月のサイズは、約3.6個分で地球と同等ですが、重さは80分の1しかありません。
重力は約6分の1となるので、月では約2メートル70センチまでジャンプできます。
地球のお隣の「火星」は、サイズが地球の約半分、重力は約62%なので、ジャンプできる高さは1メートル20センチとなっています。
ただ不思議なのは、この高さが水星と同じであることです。
火星は水星よりもずっと大きく、質量も重いのですが、重力はほぼ一緒。
これは彗星の密度が非常に高いため、重力が強くなっているとされます。
次の「木星」ですが、木星はガス惑星であり、大地の上でジャンプができないため、上空にプラットフォームを浮かべてシミュレーションしました。
木星は太陽系惑星の中で最大であり、サイズは地球の11倍、重さは300倍に達します。
その影響で重力も自然と強くなるので、木星では階段1段分(約20センチ)しかジャンプできません。
木星の次に大きな「土星」もガス惑星です。
サイズは地球の約9倍ですが、密度が水よりも低いため、ジャンプできる高さは約40センチとなります。
面白いのは、太陽系の小天体です。
一番端っこにある「冥王星」は、地球の約15分の1の重力であるため、7メートル60センチまでジャンプできます。
しかし、冥王星まで行かずとも、より地球に近い天体で大ジャンプできる場所があります。
それが準惑星の「ケレス」です。
ケレスは、火星と木星の間のメインベルト(小惑星帯)にあります。
メインベルトの中では最大の天体ですが、直径は地球の7%、体積は0.03%しかありません。
そこでジャンプすると、優に16メートルは跳べるとされます。
このように、宇宙空間でのジャンプは天体の条件によって大きく異なります。
いつか実際にケレスでの大ジャンプが叶うといいですね。