垂直タービンは互いに良い影響を与える
ハンセン氏らの研究では、風力タービンの性能を、アレイの角度、回転方向、タービンの間隔、数から詳細に分析。
それぞれの要素や関連性はコンピュータによってシミュレーションされ、1万1500時間以上費やした結果、最善の方法が判明しました。
その結果によると、従来の水平タービンとは回転軸方向が異なる「垂直タービン」が効果的とのこと。
垂直タービンはヘリコプターの羽のように地面に対して垂直な回転軸をもっており、従来の水平タービンよりもコンパクトなサイズになっています。
また垂直タービンはペアで設置することで互いの性能を最大15%向上させます。
加えて3つのタービンを直列に配置するなら、性能はペアよりもさらに3%向上しました。
これは垂直タービンによって生じる気流が、他のタービンに対してプラスに働いていることを意味します。
研究チームによると、「垂直タービンは接近させて設置できるだけでなく、複数を格子状に配置することで互いに良い影響を与えます。これにより全体のパフォーマンスが向上するのです」とのこと。
さて、今回のシミュレーションでは、風力発電所では「垂直タービン」の採用が適切だと分かりました。
今後は結果の有用性を証明するため、現地での実施テストを行う必要があります。