従来の風力発電所では互いの効率を下げあっている
現在、一般的な風力発電には「水平タービン」が用いられています。
これは扇風機のように地面に対して水平な回転軸をもつタービンのことです。
風は地面と水平に流れてくるため、水平タービンのブレードは風の力を受けやすく、発電効率が良かったのです。
そのためほとんどの風力発電所には、たくさんの水平タービンが並んでいることでしょう。

ところがハンセン氏によると、従来の水平タービンには欠点があります。
彼はその欠点を次のように説明しています。
「風がタービンの最前列に近づくと、下流で乱気流が発生。この乱気流は後列の発電パフォーマンスに悪影響を及します」
「言い換えれば、前列は風力の約50%を電気に変換しますが、後列の場合、その割合は25~30%にまで減少します」
つまり、より効果的に発電するには、複数設置したときの総合的なパフォーマンスを考えなければならないのです。
垂直タービンは互いに良い影響を与える

ハンセン氏らの研究では、風力タービンの性能を、アレイの角度、回転方向、タービンの間隔、数から詳細に分析。
それぞれの要素や関連性はコンピュータによってシミュレーションされ、1万1500時間以上費やした結果、最善の方法が判明しました。
その結果によると、従来の水平タービンとは回転軸方向が異なる「垂直タービン」が効果的とのこと。
垂直タービンはヘリコプターの羽のように地面に対して垂直な回転軸をもっており、従来の水平タービンよりもコンパクトなサイズになっています。

また垂直タービンはペアで設置することで互いの性能を最大15%向上させます。
加えて3つのタービンを直列に配置するなら、性能はペアよりもさらに3%向上しました。
これは垂直タービンによって生じる気流が、他のタービンに対してプラスに働いていることを意味します。
研究チームによると、「垂直タービンは接近させて設置できるだけでなく、複数を格子状に配置することで互いに良い影響を与えます。これにより全体のパフォーマンスが向上するのです」とのこと。
さて、今回のシミュレーションでは、風力発電所では「垂直タービン」の採用が適切だと分かりました。
今後は結果の有用性を証明するため、現地での実施テストを行う必要があります。



















