ワクチンが悪夢を見せる理由
ワクチン接種とは、無毒化させた病原体を体内に入れることで、敵の情報を安全に免疫システムに伝えることが目的です。
つまり、私たちの体をだまして病気だと思わせ、実際にウイルス感染した際の戦闘訓練を行っているわけです。
そのため、ワクチン摂取では、発熱や痛み、倦怠感などの副作用が発生する場合もあります。
ただ、これは1日も続かない場合が多く、実際の病気に比べてはるかに軽い症状となることがほとんどです。
ここで、体は自分が病気だと思いこんでいるため、免疫システムを有効に機能させるため睡眠を多くとろうとします。
そのため、ワクチン接種後は睡眠時間が一般的に増加するのです。
睡眠時間が増加すれば、それは私たちが夢を見る時間であるレム睡眠の量も全体的に増加することになります。
つまり夢を見る機会が増えるわけです。
またワクチンに反応して、微熱を発していると、ファンキーな夢を見る可能性はさらに高まります。
「体温の上昇は、睡眠、特にレム睡眠を制御する脳の能力の調節不全を引き起こす可能性があります」
ロールシャイブ博士はそのように説明しています。
レム睡眠に調節不全が起きると、私たちは激しい夢やストレスの多い夢を経験する可能性が高まるのです。
また、奇妙な夢は心理的要因が引き金となって見る可能性が高いと考えられています。
ワクチン接種の副作用などに神経質になって、接種後にストレスを感じている場合は、それは夢に影響を与える可能性があるのです。
もし強いストレスを感じている場合、それは睡眠を困難にするか、逆に睡眠を多く取らせる要因となりえます。
どちらの場合も、レム睡眠の量に変化を与えるため、これも夢に影響を与える原因となります。
つまり、ワクチン接種によって奇妙で鮮明な夢を見る、悪夢を見るといった報告は、ワクチンの作用で睡眠量が増加したり、神経質になっていることが原因で起きているだけだと考えられるのです。
このため、これはCOVID-19ワクチン固有の問題ではなく、ましてやファイザー製ワクチンの抱える問題でもありません。
ワクチン接種という行為で起こる可能性のある、単なる体の自然な反応です。
ちょっと不安を感じさせる話題でしたが、もしワクチン接種後に変な夢を見ることがあっても、あまり気にする必要はないでしょう。