特殊なストローで水を強く吸うとしゃっくりが治る
しゃっくりは、一般的に横隔膜の痙攣によって生じると考えられています。
痙攣の原因として有力なのは、「飲み込む動作や呼吸を調整する横隔神経や迷走神経が刺激されて起こる」という説です。
インターネットを調べると出てくる「コップの奥側から水を飲む」「スプーン一杯の砂糖を食べる」などの治療法も、実は2つの神経を刺激・リセットさせるためのものです。
とはいえ、これら民間療法が効果的だと実証した研究はほとんどありません。
実際、2015年の研究論文の中では、「しゃっくりの民間療法を強く推奨するための十分な証拠はない」と述べられています。
そのためセイフィ氏は、何年もの間、横隔神経と迷走神経を同時に刺激するシンプルな方法を探していました。
そして今回開発されたのが、ストロー型のしゃっくり治療デバイス「HiccAway」です。
使用方法は簡単であり、水を注いだコップの中にストローを入れ、力強く吸って水を飲むだけです。
セイフィ氏によると、「ストローを使って水を1、2口飲むだけで即座にしゃっくりが止まる」とのこと。
HiccAwayの先端には圧力バルブがあり、通常のストローよりも強く吸わなければいけません。
その圧力により、横隔膜が収縮。喉頭蓋(こうとうがい)の開閉につながります。
横隔神経と迷走神経が刺激されるので、脳はしゃっくりを止めるためのリセット指示を出すと考えられています。