瞬間的に大電流を流してアニキサスを殺虫する
研究チームは、パルスパワーを用いてアニキサスを殺虫することに成功しました。
パルスパワーとは、蓄積した電気エネルギーを短時間(マイクロ~ナノ秒レベル)で放出する「瞬間超巨大電力」のことです。
魚身に瞬間的に大電流を流すことで、温度上昇を抑えつつ、寄生したアニキサスを殺虫できたのです。
さらにチームは、工場で使用できるパルスパワー殺虫装置を試作しました。
この装置では一度にアジの切り身3kgを約6分で殺虫できるとのこと。
パルスパワーによる殺虫方法は、従来の解凍品に比べて劣化が少なく、チルド品に近い品質が保たれます。
この世界初の新技術は、冷凍に代わるアニキサス殺虫方法として非常に有用だと考えられています。
とはいえ、実用化を進めるにはコスト面で改善の余地があるとのこと。
今後、研究チームは低コスト・省エネルギー・大量処理可能な装置の開発を目指します。