チェーンメイルをヒントにした新素材
チェーンメイル(鎖帷子)は鉄の輪をつなげて作られた鎧で、中世の騎士などが特に愛用していたものです。
この鎧は武器から受ける衝撃をある程度受け止めるほど十分頑丈ですが、衣類のように着ることができてとても柔軟です。
研究チームはこの構造は利用できる、と考えたのです。
このチェーンメイルの構造に、3次元粒子を配置した場合、圧力がかかると粒子が噛み合って、リラックスさせた状態より硬くなることが予想できます。
研究チームはその形状や、材料に最適なものを見つけるため、複雑な粉粒体モデリングのコンピュータ・シミュレーションを行い、特殊な立体リング(ピラミッドを2つくっつけたようなリンク八面体)をつなげた構造を作りました。
そしてこれをポリマーや金属を使って3Dプリントしてみたのです。
研究チームは、この作成された素材を使って、生地を圧縮した場合とそうでない場合に、どの程度剛性が変わるか重りを落として実験してみました。
その結果は、驚くほど有効なものでした。