瞑想世界に適応した脳は逆境にも強い
今回の研究により、瞑想が頭の切り替えを円滑にするだけでなく、注意力や注意の持続時間を高めるのに効果があることが示されました。
瞑想には他にも、ニューロンの細胞体がある灰白質の量を増やしたり、うつ病に対して抗うつ薬と同程度の効果をみせ、学習と記憶にかかわる海馬を増大させることも報告されています。
外部からの刺激や体内の感覚を遮断して集中するという瞑想世界は、動物的な本能に縛られた人間の脳にとっては異世界に近いと言えるでしょう。
ですが、そのような世界に脳を適応させることで、神経活動を再編成し、うつ状態などの逆境にも強い脳ができあがっていたのです。
もし注意モードに移行するのに手間取っているならば、瞑想を試してみるといいかもしれません。
次のページでは、今回の研究で用いられた瞑想法を解説します。