人間と交流可能なセックスロボットに法的な制限はどこまで必要となるか?
人間と交流可能なセックスロボットに法的な制限はどこまで必要となるか? / Credit:depositphotos
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AI搭載セックスボットに法規制はどの程度必要なのか

2021.08.20 Friday

日本でも「ラブドール」と呼ばれる、非常に精巧に作られたセックス用の人形がありますが、現在海外ではこれにAIを搭載したロボットが登場しています。

こうした今までにない新しい技術が登場する場合、倫理的な問題などを含め法律は将来的に合法化や規制に関する対応を迫られる可能性があります

そこでオーストラリア・フリンダース大学の法学研究者は、将来的にセックスロボット(セックスボット)の輸入・所有・使用について法律を検討する必要が出てきた場合、どういった要素を考慮するべきか分析する論文を発表しました。

性的なイラストさえ処罰の対象となる可能性がある現代、セックスロボットはどこまでが合法とされるのでしょうか?

この論文は、法律に関する学術誌『Law Society of SA Journal』の2021年8月号(該当記事は34ページ)に掲載されています。

The law behind robot interactions(Flinders University) https://news.flinders.edu.au/blog/2021/08/16/which-robot-interactions-will-be-legal/ Sex with Robots: How should the law respond? https://issuu.com/lawsocietysa/docs/lsb_august_2021_hr/34

AIが搭載されたセックスロボットの登場

日本でもラブドールと呼ばれるセックスすることを目的に作られた、精巧な人形の話題がたびたびネットに登場していますが、海外ではこれにAIを搭載したロボットが登場しています。

こうした人形は、海外ではReal Dollと故障されています。

米国のReal Dollブランド「Realbotix」などは、人間とコミュニケーションが取れるようプログラミングされたセックスロボットを開発しており、現在販売に向けて計画を進めているといいます。

値段は300万円以上になるということで、最初は一部の愛好家向けの商品となるでしょうが、新しい技術はいずれ一般にも導入されていくことになると考えられます。

セックスロボット開発の様子
セックスロボット開発の様子 / Credit:realbotix

そうなった場合、法律は倫理的な問題と照らして、合法と規制の境界を定めなければならなくなります。

無粋なこというなよ、と思う人もいるかもしれませんが、現在存在するポルノ関連の技術やコンテンツにおいても、線引は明確に定められているので、これは避けられない問題でしょう。

そのため、こうした状況に合わせて、今後考慮しなければならない問題について分析した論文が登場しているわけです。

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