白と茶色で栄養価に差はない
アンダーソン氏を中心としたノースカロライナ州立大学のチームは、2013年に、卵の色による栄養価の違いを調べた研究を発表しました(PubMed, 2013)。
それによると、白い卵と茶色い卵では、栄養成分にわずかな違いしかないことが判明してます。
また、その違いは個々の卵によっても変わっていました。
たとえば、白い卵の方が栄養分やビタミン量が少し多い場合もあれば、反対に、茶色い卵の方が、わずかに栄養価に優れていることもありました。
しかし、このデータを管理栄養士に確認してもらったところ、総じて、人の栄養状態に影響を与えるほどの差ではないことが分かっています。
実際に健康面に影響を与えるには、栄養価の差が少なくとも10〜25%以上でなければなりませんが、その数字には遠く及んでいませんでした。

それでも、これはスーパーに並んでいる卵に当てはまることであって、烏骨鶏や名古屋コーチンのように、実際に味も美味しく、栄養価も高い高級卵はたくさんあります。
そうした卵の違いは、殻の色よりも、黄身の色や弾力、大きさにあらわれます。
たとえば、高級卵はスーパーの卵よりも大きく、黄身が赤みの強いオレンジ色で、指でつまめるほどの弾力があります。
味や栄養価を気にするなら高級卵を買うべきであって、スーパーの卵では、色の違いを気にする必要もないでしょう。