炭素同位体の比率から生命の痕跡をたどる
生物はいずれ死にますが、その残骸が化石のように長年残ることがあります。
石のようなかたまりや微量な粉が、実は生物の死骸だったりするわけです。
では、「発掘されたなにか」が、生命だったことをどのように特定するのでしょうか?
1つの方法に「炭素同位体の比率」の調査があります。
同位体とは、同じ原子でも中性子の数が異なる存在のことであり、炭素の天然同位体は12C、13C、14Cの3つです。
これらは基本的に、12C:13C:14C = 99:1:0.0000000001の比率で存在していますが、大気中に含まれる炭素同位体の比率と生物の体に含まれる炭素同位体の比率にはいくぶん差があります。
つまり炭素同位体の比率を調べることで、その炭素が生命だったか否か判断できるのです。